御殿崎について>

国の特別名勝松島の最南端で、岩を噛む白い波の豪快な風景は静かな松島湾とは対照的です。岬の突端には鴻ヶ島(こうがしま)が横たわり、その周辺の岩礁(リーフ)が白い泡をかき立てており近くには黒崎(くろさき)・飛ヶ崎(とびがさき)といった景勝地もあります。別名を鴻ヶ崎、平安時代には松ヶ浦島と呼ばれていました。当時の歌会の題としてとりあげられることもあるほど多くの歌人の憧れの地であり、清少納言の枕草子にも「みちのくの松ヶ浦島」との記載があります。
御殿崎の名は、初め伊達政宗がここを避暑地として選び仮館を設けたことに始まるといわれ歴代藩主らの遊覧の地でもありました。

また御殿崎は釣り場としても人気があり、アイナメ、メバル、ソイが釣れるポイントとして知られています。仙台からのアクセスも非常に良いので休みの日には、防波堤沿いに多くの釣り人の姿が見られます。

御殿崎の傍らには鰐鮫(わにざめ)の碑が立っています。碑には、巨大なサメに襲われて死んだ松ヶ浜の仁兵衡という漁師の息子権右衛門が、伊勢の巡行僧にサメの捕獲法を教わり、大きな鉤(かぎ)を鍛えて作りあげ、餌に生きた犬を付けて海に投げ込んだところ首尾よく鮫を釣りあげて見事に仇を報じたと伝えられています。
安永年間(1772〜81)、この地に遊んだ七代藩主重村(しげむら)が、この話を聞いて玄孫の猿松を召し仇討ちの有様を詳しく物語らせました。猿松は家に伝わる鉤と巨大なサメの頭骨を見せたところ重村はおおいに感銘して、これを納める箱をあつらえされたうえ儒者田辺希元にその由来を記録されたといい、その全文が今も残っています。

風景 荒崎稲荷神社
御殿崎の突端からの風景、向かいの島は鴻ヶ島です。 海を行きかう船を見守るようにたつ荒崎稲荷神社

考子権右衛門の碑
権右衛門の碑の全文

親孝行の権右衛門という方は、宮城郡松ヶ浜の人であった。昔、父仁兵衛は鰐魚(鱶(ふか)と思われる)の為襲われて死亡した。
権右衛門は復讐しようと日々夜己むことなく心に懸けていたが、ある日遂にその鱶を釣り捕り御殿崎の地に父の霊を慰めることが出来た。鱶の頭骨など今尚遺物として残されているが考子権右衛門の子孫は絶えていないが御殿崎にこの碑を建て後世に伝える。
権右衛門の碑

釣り場として魅力の御殿崎と松ヶ浜
釣りスポット御殿崎を中心にした、松ヶ浜一帯は絶好の釣り場として知られており、手軽に釣りを楽しめる場所として人気があります。
ポイントは防波堤側の外海と港内に分けられ、防波堤側ではアイナメ、メバル、ソイそして、まれにクロダイも釣れます。港内側ではハゼやカレイのほか夏〜秋にかけての夜にはハモも狙えます。
釣り船をチャーターして島や沖の堤防に渡ることもできます。
この場所は大都市仙台からのアクセスもよく海水浴場で知られる湊浜にも隣接してるので、休日の晴れた日には釣り目的の人はもちろん、ピクニックやドライブなどで訪れる人も多く見られます。
テトラポットの上や岩場は足場が悪く危険なので、出来るだけ避けて楽しんでほしいと思います。

おすすめポイント

御殿崎は湊浜とトンネルつづきで隣接しているので、海水浴がてら御殿崎を散歩してみたり、釣りの休憩がてら湊浜の砂浜を散歩してみたり・・など、相互に行き来することで一日ゆっくり過ごせる場所です。
岬の端に腰をおろしてぼんやり目の前を過ぎてゆく船を見ているのもいいものですよ。

御殿崎への地図
アクセスマップ

御殿崎 観光情報データ


所在地    宮城郡七ヶ浜町松ヶ浜

駐車場    あり(海水浴シーズンには有料の箇所有)

アクセス   バス
        JR仙石線多賀城駅より汐見台団地行きに
        乗車15分、湊浜入り口下車 徒歩15分
         車
        産業道路、多賀城大代より七ヶ浜方面へ
        湊浜緑地海岸すぐ 

   宮城の旅メイン | 七ヶ浜町メイン |
Copyright (C) MiyaginoTabi Co., Ltd. All Rights Reserved since 2006
powered by Ksystem