最終更新日 2015年9月2日


   <秋保電鉄廃線跡を歩く無謀な挑戦日記

     秋保電気鉄道について
    「秋保電気鉄道」は大正3年8月30日に秋保温泉の温泉客と付近で産出される「秋保石」の輸送を目的に、
    長町〜秋保温泉間(約16km)に開業しました。開業当初は馬車軌道で開業し、電化して「秋保電気鉄道と改称し、
    末期は「仙南交通」と改称されました。時代の輸送手段が鉄道から自動車に移っていくなか、秋保電鉄は
    昭和36年5月8日、惜しまれつつも全線廃線となりました。

     停車駅は全12駅で長町東北特殊鋼西多賀鈎取月ヶ丘旗立太白山萩の台茂庭
    北赤石
磊々峡秋保温泉です。

     2006年秋某日、私ミホは秋保電鉄旧線跡を歩いて、たどってみようと決意しJR長町駅に降り立ちました。
     ただ16kmもの道のりです。私の足ではとても1日で制覇は無理です・・・。そこで何日かに分けて
     制覇することにしました。1日目は長町〜西多賀、2日目は西多賀〜太白山、3日目は太白山〜北赤石、
     4日目でいよいよ北赤石〜秋保温泉といった計画です。

     さて、秋保温泉駅をめざして早速散策を開始します♪


  長町駅

JR長町駅 JR長町駅は、2006年10月は仙台市のすすめる長町副都心アスト長町の開発に伴い、完全高架化し近代的な駅に生まれかわりました。

私が訪れたときには既に旧長町駅は取壊されてしまっていました。旧長町駅といえば全国屈指のうまさを誇る駅ソバ店がありました。ここでの私のお気に入りは、肉うどん♪けして上品な味ではないですが、特AクラスのB級グルメスポットでチープながらまさに絶品でした!残念ながらこの駅ソバ店も駅舎ととも取壊され姿を消しました・・・。いつか復活する日はくるのでしょうか・・?時代の流れとはいえ、趣きのある駅舎がなくなってしまうのは、寂しいものです。




秋保電鉄 長町駅跡付近

秋保電鉄長町駅跡は、現在タイハックルという高層ビルの敷地となっており、全く面影をうかがいしることはできません。タイハックルの敷地からのびる未舗装の道が往時の様子を偲ばせてくれます。


写真は、長町駅跡〜特殊鋼駅跡の廃線跡です。一見道路のようですが、実は宮交が管理している月極の駐車場となっています。

秋保電鉄長町駅跡
    秋保電鉄長町駅跡 データ

     仙台市営地下鉄南北線、JR東北本線、長町駅よりすぐ。
     付近の見所として、珍しいかわいい蛸の絵馬がたくさん奉納されている蛸薬師があります。




  東北特殊鋼駅

東北特殊鋼駅跡 東北特殊鋼駅跡

この駅は昭和10年に開設され昭和21に廃駅となりました。
駅跡は長町駅からのびる幹線道路となっており駅跡も線路跡も見ることはできません。

東北特殊鋼工場跡は現在、モール長町という巨大ショッピングセンターとなっています。ここにある映画館、MOVIXは私がよく行く映画館です。
  東北特殊鋼駅跡 データ    (ここまでの所要時間は、7分)

  仙台市営地下鉄南北線 長町南駅からすぐ。
  近隣には、太白区役所・2万年前の旧石器時代の人々の生活跡、森林跡を発掘しまままの状態で展示・保存している
  富沢遺跡、地底の森ミュージアムがあります。




  西多賀駅

西多賀駅跡

現在西多賀駅跡は国道286号線バイパス脇にあり、駐車場となっています。東北特殊鋼駅から西多賀までは軌道跡を見ることはできませんでした。

長町駅からここまで、所要時間は、25分!以外に意外に早いかも!!このペースなら4日に分けた計画も1日で達成できちゃったりして(笑)
西多賀駅跡
冒頭でも書きましたが、当初16kmを4日に分け制覇するつもりでしたが、あっさりと第1回目の目的地に着いてしまいました・・・。と、いうことで予定変更!!私の体力の限界まで行けるところまで行ってみようと急遽、思いつきました。
まだまだ、がんばるぞ!!

 <近隣の見所
半田屋 多賀神社は、仙台市で最も古い神社といわれ、歴代の仙台藩主にも厚く信仰されていました。

現在でもこの地域の守護神として地元の人々の崇敬を集めています。
駅跡を道路を挟んで反対側にある食堂「半田屋」は仙台の庶民の味として、全国に知られています。
中央通りにある本店は、全国の半田屋信奉者から聖地として崇められています(笑)
多賀神社 西多賀駅跡の西方には桜の名所としてしられる三神峯公園があります。
花見の時期には近隣から多くの人が訪れます。
公園には広場もあり、そちこちで子供達が遊ぶ姿が見られます。
年間を通して楽しめる公園で、縄文時代の集落遺跡や旧陸軍幼年学校跡の碑があることでも知られています。





  鈎取駅(2007/2/13掲載)


西多賀駅〜鈎取駅

西多賀駅から鈎取駅間は国道286号線バイパスとなっており、ほとんどの区間で路線の遺構をみることはできませんでした。

必要以上に広い歩道をみて思うのは、歩道が軌道跡だったのかもしれません。 鈎取まで意外に遠いかも・・・
西多賀〜鈎取駅間の風景
国道286号線との分岐
286号線との分岐点
鈎取のイオンショッピングセンター付近から路線跡は国号286号線と分岐していきます。

このあたりからいよいよ、軌道跡を散策している気分になれます。

ここだけまさに別世界!周りは店舗や住宅がたくさんあるのに、木立に囲まれたこの空間は往時の様子をとどめています。

鈎取の軌道跡

鈎取駅跡 鈎取駅跡

鈎取は藩政時代、二口街道・笹谷街道・東街道などが交差する交通の要衝で、仙台城下に入る不審者を監視する屋敷が置かれた場所でした。近くには、正保4年(1644年)に取締職であった島貫次左衛門により再建されたものといわれている太子堂があります。本尊には聖徳太子像が祀られており,その様は太子が16歳の時に,父用明天皇の看病をし,香をたいてお祈りをした時の姿であるといわれています。

秋保電鉄、鈎取駅跡は現在駐車場として利用されています。隣接地には、イオンのショッピングセンターの敷地となっており買い物客の車が頻繁に行き交っています。

ここまでの所要時間は1時間30分ほど・・・意外に歩けるものだと関心してしまいました。ここからは、軌道跡も随所で見られるので、非常に楽しみ!まだまだ元気なので、これからの散策がとても楽しみなミホでした(^_^)/


周辺の見所
仙台七福神の1つ 鈎取寺

鈎取寺は西翁和尚が開山した寺で,当時は西多賀病院周辺に朱塗りの立派なお堂があったと伝えられていました。寛永13年(1636年)に輪王寺第13世角外麟如大和尚が再建、昭和20年7月の仙台空襲で焼失してしまいましたが、戦後、復興し現在に至っています。本尊には薬師如来祀が祀られており、またこの寺の本堂には仙台七福神の1つ福禄寿があります。お寺の人にいえば見学させてもらえます。
(仙台七福神は特集を組みますのでお楽しみに!)

福禄寿とは三徳の神様といわれ、福(子孫繁栄)・禄(財産)・寿(健康長寿)に御利益があるそうです。これだけ徳が揃えば、必ず拝むべし(笑)
鈎取寺の本堂と福禄寿




  月ヶ丘駅(2007/2/20掲載)


鈎取〜月ヶ丘駅の風景
鈎取駅付近

月ヶ丘駅付近の軌道跡
月ヶ丘駅付近
鈎取駅〜月ヶ丘駅

鈎取駅跡をスタート、目指す月ヶ丘駅は比較的近くにあります。
のこ区間は住宅地の間を縫うように軌道跡をみることができます。



  月ヶ丘駅
月ヶ丘駅跡付近は太白団地へと向う道の脇に軌道跡を見ることができます。

ここまでの所要時間は1時間45分です♪




  旗立駅(2007/4/5掲載)

月が丘駅跡を後にし、太白区のシンボルである太白山を目指して歩みを進めていきます。途中なんどか、路線跡と道路が交差します。


太白団地と旗立団地の分岐路あたりから、急に雨が・・・・。こんなことも想定して傘はちゃんともってきてたのですが、やっぱり雨が降ると憂鬱になりますね。路線跡はぬかるんできたので、平行している舗装道路を歩き旗立駅跡を目指します。
旗立駅跡 旗立駅跡

駅跡は、現在宮城交通のバス停となっています。ここは、一般の道路と宮城交通バス専用の道路が平行しています。このバス専用道路こそ秋保電鉄の路線跡となっています。

付近は、住宅街と太白山の自然が調和した閑静な地域です。

バス専用道路
ここまでの所要時間は2時間00分、雨はまだ少し降っているものの快調に進んでいます。駅跡から線路跡沿いに行くと東北自動車道のガード下にでます。ここから路線跡は大きく左に曲がっていきます。しかし、ふと頭の中をよぎるやな感じ・・・「んっ!この先は、そういえば・・・・・・(T。T)」



 旗立駅についての訂正(2007/6/1)


 宮城の旅を見ていただいている、太白区にお住まいの、しんまい0421さんより旗立駅について貴重な情報を
 いただきました。
 今回は、その情報をもとに旗立駅についての訂正情報を掲載いたします。


 当初、旗立駅跡は山田自由ヶ丘の入り口にある宮城交通のバス停付近と推察していましたが、大ハズレ・・・・。
 実は太白団地と山田自由ヶ丘との分岐地点にある旗立溜池のところでした。




右の写真は旗立溜池から太白山を見たものです。この旗立溜池は旗立緑地内にあり、他に4つの溜池があり、いづれの場所でも四季折々の風景とシンボルである太白山の風景が楽しめます。
ちなみに西から「新溜池」「旗立溜池」「蛸溜池」「中溜池」「街道溜池」の順に並んでいます。
ミホは紅葉と太白山の組合せが好きです♪
 左の写真は正真正銘、旗立駅跡です(笑)
 旗立駅跡の向かいには、旗立溜池があり休日ともなると、
 釣り客が集まるそうです。
 でもこの場所、立入り禁止の場所なのでは・・・。
 釣り人の皆さん事故にならないように、気をつけて
 くださいねっ!


 旗立溜池と太白山






  太白山駅(2007/6/5掲載)


 秋保電鉄跡、踏破を開始してから約2時間20分、いよいよ1つ目の名所「旗立トンネル」の前へとやってきました。山田
 自由ヶ丘を東北道の方向に向かい、その手前で大きく左に曲がるとそれは見えてきます。
旗立トンネル とりあえすトンネルの前に立ってみました。
このトンネルは仙台でも有名な肝試しスポット・・・さすがに昼間でもどこか不気味な様子・・・。まあ、トンネルというのは、どこでもそうなのですが・・・。
以前、某ホームページでこのトンネルが太白トンネルとして紹介されており、「トンネル壁から、うめき声が聞こえる」とか「ここで写真を撮ると普段は見ることの出来ない方々の姿が写る」などなど様々な情報が飛び交っているのを見たことがありました。

とてもとても怖いです〜(>_<)あまりの恐怖にしばし立ち往生・・・・。でも決断しなければなりません。ここで今、私の頭の中のある選択肢は2つ・・・どちらかを選ばないと・・。

 @ 死ぬ覚悟でトンネルを通りぬける
 A 人来田の団地を迂回して反対側にでる(かなり遠回り)。

 しかしよく考えると、選択肢などはありません。なぜかというと体力に自身がないからなのです。こんな所で体力を使って
 は今後に影響がでるのは確実だからなのです。ということで、@のトンネルを通り抜けることにしました。
 
 一歩また一歩と歩みを進めトンネルの内部へ・・。なんともいえない圧迫感!一応カメラで内部の撮影をしながら進んでいき
 ました。中間地点のあたりでまできたとき壁の向こう側から「カ〜〜〜ン、カ〜〜ン」と金属をならしたような音が聞こえてきます ・・・そして足首に一瞬ヌルっとした冷たい感触が・・・・・・・。これでさっきから引き気味だった血の気は、完全に引いて
 しまいました 、「ア〜メン・南無阿弥陀仏・・・・etc」私の知っている限りのありとあらゆる念仏を唱え出口へと猛ダッシュ!!
 トンネルを抜けたあとは、振り返ることなく太白山駅跡を目指しました。さっきのは一体なんだったのでしょうか・・・;;

トンネル内部その1 トンネル内部その2
このトンネルは現在、東北道の保守用の側道として使われており、電車が走っていた時代より断面が小さくなっています。外部との気温差はあまりありませんが、圧迫感は凄いです・・。夜でしたら絶対に入ることは出来ません(笑) 恐怖心に襲われながらも、トンネル内で写真をいっぱい撮ったはずだったのですが・・・。ほとんど全て真っ暗の状態・・・。フラッシュも光っていたはずなのに何で??道具置き場のようになっている窪みのような部分などを掲載したかったのですが、残念;;でももうこの場所の再取材を行うつもりはありません・・。どなたか写真を提供してくださる人はいませんか〜♪



<太白山駅跡>


太白山駅は太白山への登山や生出森八幡神社を訪れる人のために設置された駅で、古地図によれば東北道を交差しているあたりにあったようです。駅の遺構は現在みることはできません、軌道跡も周囲に藪が生茂りもう何年かしたら埋もれてしまいそうな感じでしたが、高速道路の側道として使われているようなので、時々整備がおこなわれているのかもしれません。
近くには太白山への登山道があります。

太白山を含む一帯は太白自然観察の森として仙台市民の憩いの場所となっています。何時になるかわかりませんが詳しいレポートを作成する予定です(笑)
太白山駅跡周辺





  萩の台駅(2008/1/17掲載)

   このレポートも前回からなんと半年もたってしまいたした・・・。今まで見ていただいてた方ほんとうにすみません・・。
   秋保電鉄も後半に入りました。終点の秋保温泉駅に向けて、鋭意更新していきますのでよろしくお願いします。
   あくまでも更新していく意欲があるというだけですので・・・(笑)

恐怖のトンネルを抜けて10分ほど歩くと萩の台駅跡が見えてきます。すぐそばには秋保電鉄で2つ目となる「さかのしたずいどう」と呼ばれるトンネルがあります。このトンネルの断面は大きくて明るく先程のトンネルの恐ろしい印象は大きく違います。ただ、ここは渋滞を避けるための裏道として結構な交通量があるので、歩いて通行する際には注意が必要です。

トンネルの上には茂庭浄水場があり仙台市に豊かな水の恵みを供給しています。自然と調和した円形の外観は印象的で近代水道百選に選定されています。


すいすいと萩の台駅跡を通りぬけ、つぎの目的地、茂庭駅跡をめざします。
萩の台駅跡





  茂庭駅(2008/5/22掲載)

  萩の台駅跡を通過して茂庭駅跡を捜索するミホ。しか〜し、駅跡がどかだかわかりません!!
  手元の資料を見てもいまいち場所がつかめません・・。方向音痴の本領発揮か!?(笑)

  どうしても場所がわからないので、そうかもしれないと思われる場所をあたりかまわず撮影し、帰宅してから調べあげ
  正しい場所で撮影した写真を採用するという作戦をとることにしたのでした♪
  しかししかしです・・・。家に持ち帰って調べてみても場所が特定できないのです・・・・。
  このことをしんまいさんに相談すると的確な資料を提示してもらうことが出来ました!

  なんと頼りになる家来をもったものだと感心しつつ、レポートを書くミホでした(笑)
  (余談ですが、結局ミホの撮影した茂庭駅跡は見当違いとわかり、しんまいさんの資料を基にHPを作成しました)

茂庭駅跡  茂庭駅跡は茂庭新組付近にありました。
 駅の部分は複線になっており上下列車の交換を
 行えるようになっていました。

茂庭駅の模型
        秋保里センターに展示されている模型
上左の写真は現在の状態です。里センターに展示されているジオラマとは随分様子がちがいますね。
これも時の流れなのでしょうね〜。

駅跡の近くには生出森八幡神社があります。本社は太白山中腹に鎮座する神社ですが、急な勾配の斜面を登って
いくため、この地に分社を建て、誰でも気軽に参拝できるようにしたものです。
写真がないのが残念ですが、機会があったら掲載してみたいと思います。


さあ、いよいよ秋保電鉄跡の踏査も終盤になってきました。次の北赤石駅跡をめざして歩きだしましたが
足が少々しんどくなってきました(笑)とはいえ、終盤に突入してますので気合をいれて頑張るミホでした・・・。





北赤石駅(2009/11/30掲載)

前回のレポートから実に1年半もの期間があいてしまいました・・・。その間、続きを求めるメッセージをいただき大きな励みとなりました。応援いただき本当にありがとうございました(*′□`)ゞ:・゚☆♪
さて、この秋保電鉄のレポートを再開しましたが、実際に現地調査したのは3年半も前・・・・。 記憶があいまいになってきています。当時のメモと写真、そして宮城の旅の隊員、”しんまい0421”さんの報告内容を踏まえ作成しました。
線路跡


心臓がキュンとなる高さ、足がすくむ急斜面・・・。疲労と足の痛みがあるので、出来るだけ最短距離で通り抜けたかったのですが、ミホには、こんな斜面を伝って進むことはとても出来ないので、泣く泣く道を引き返しました・・・(泣)

国道沿いに進み、線路跡が再開している場所を見つけようとしたのですが、なかなか見つかりません・・。

行き止りから引き返して約1時間半後、やっとの思いで
線路跡を発見、探索を再開しました。
多分、見逃した区間もあると思うのですが、北赤石駅跡
を通過してつぎの磊々峡(らいらいきょう)駅を目指しました。

いよいよレポートも終盤に突入してきました。ここから先は名取川にそって線路跡がつづいています。しかし近年、国道286号線の拡幅により線路跡が削られているようなのです。


さんざん迷ったあげくそれと思われる道を見つけ、どんどん進んでいきます。(左写真)



がしかし・・・・行き止り!(下写真)

道は途切れ、急な斜面の下には国道286号線の姿が見えます。
切り立った斜面






磊々峡駅(らいらいきょうえき)(2010/1/15掲載)

いよいよ、この秋保電鉄の廃線の旅も終わりに近づいてきました。もともと、数回にわたって散策する予定が、思いのほか好調に進んだため途中で一気に完遂することに予定変更してみたものの、さすがにここまでくるとキツクなってきています。でもゴールが見えてきてるので、なんとか気をとりなおしゴールへと歩みを進めいくミホでした。
北赤石駅より路線跡は県道仙台山寺線とほぼ平行に続き、私も秋保温泉方面へ歩いていきます。
ミホがこのあたりを探査した時には路線の遺構がまだ数多くみられました。しかし最近では、在りし日の秋保電鉄の姿も道路の拡張工事などで次第に失われつつあります。
なんとも寂しい感じがしますが、これも時の流れ仕方がないことなのでしょうね・・・。

さて今回の磊々峡駅・・・。実は駅の場所があやふやなまま調査を行っていました。これが後々大間違い。
全然ちがう所を駅跡と勘違いし写真をとりまくり・・・。後日しんまい0421さんの検証があるまで、まったく気づきもしませんでした(笑)
その磊々峡駅ですが、現在の万華鏡美術館あたりと推察しました。しんまいさんの見解では写真の赤いコーンが軌道跡ではないかということです。

万華鏡美術館そばにある擁壁、これも秋保電鉄の遺構なのでしょうね。 秋保石採取場の跡、現在は最頂部のみを確認することができました。 歩道沿いにあるはずの軌道跡。部分的ではありますが面影が失われつつあります

<塩滝不動尊> <謎の立て札>
軌道跡のすぐ脇にある塩滝不動尊。ここは慈覚大師(円仁)が開いたものだと言われています。山形立石寺(山寺)を開いた円仁は、じつはこの場所を一大霊場としようとしていました。しかし、当時の支配者などに阻まれ、やむなく立石寺を開山したそうです。石切り場が活気あふれるころ、霊地としての形は失われ現在の形になったようです。
それにしても鳥居のすぐ前を電車が走っていたのですよね。想像してだけでもすごい光景ですね!
軌道跡にある謎の立て札に 権太(ゴンタ) 熊虎狼(クマゴロウ) 右の者 付近徘徊につき・・・・・人間が好きで・・・・」と書いてあります。かすれて非常に読みにくい立て札になっていますが、権太と熊虎狼という亡霊!?がこの付近を徘徊しており人間好きだから寄ってくるので注意するように、と書いてあるようです。
それにしても権太と熊虎狼って何だ!!?とても気になります。
こりゃ、何とか調査しないといけませんね〜!
今度、このあたりを聞き込み調査をしてみたいと思います。

追記
2010年11月時点、「権太・・・・」と書かれた立て札は既になくなってしまいました。残念;;


ここまでくると、ゴールである秋保温泉駅まで、あと少し。秋保温泉の名所である磊々峡と温泉宿を横目にみつつ旅の終わりが近いのを感じ、またこれまで数々の困難を乗り越えここまできたことを思い出し、感傷にひたる・・・ということはなく、むしろ早く終わってほしいという一念が私の歩みを進めるのでした。




秋保温泉駅(2015/9/2掲載)


とうとう最終区間に突入!前回の更新から何年かかってるだ!とお叱りの声が聞こえてきそうですが、
中途半端なままにするのも何なので、最後の秋保温泉駅の写真を掲載することにしました!
言わずと知れていますが、秋保温泉の入口、そして磊々峡の遊歩道にも近い立地。
しみじみ思うのは、今でもこの鉄道があればいろいろ便利だっただろうなーと思ったりもします。

写真の電車は駅跡に飾られています。これはかつて仙台市内を走っていた路面電車が、いったん長崎へ行き
その後、故郷の仙台に戻ってきたものだそうです。(秋保電鉄を走っていた電車とは違うらしい・・・!?)
ここまで来たら、やっぱり温泉に入っていかないとですね!!疲れた体を癒して帰路につくのでしたー!
                                 (完)

追記
帰りはもちろんバスで帰りましたよ・・! さすがに徒歩でもどることは不可能です。


近隣の名所
秋保大滝
秋保温泉   
落差55m、幅6mで年間を通じて水量の豊富な滝で豪壮雄大なその姿は日本の滝百選に数えられています。
静かな森の中に数キロ先まで轟音を響かせています。
秋保大滝
古来より名湯で知られれおり、仙台市の奥座敷とも言われる温泉郷です。各宿ともに趣向を凝らした風呂が魅力で全国から多くの人が訪れます。
日帰り入浴も可能です。
秋保温泉


ほぼ9年の月日をかけてレポートは完結w やっと最終回を迎えました☆ヽ(▽⌒*)


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