わくやちょう わくやじょうあと(わくやようがいあと)   
宮城の旅  涌谷町 涌谷城跡(涌谷要害跡)




涌谷城跡

 天正19年、亘理城から亘理重宗が入城し、以降涌谷伊達氏の居城となりました。もとは南北朝時代、奥州探題として下向してきた大崎氏の配下、涌谷氏の居城でしたが、大崎氏が豊臣秀吉の小田原参陣を拒否したため滅ぼされ、一時は豊臣家の家臣、木村氏の居城となりましたが、大崎・葛西氏による一揆が発生し、その鎮圧後は伊達領となり、亘理氏が治めることになりました。

 涌谷城が近世城郭として整ったのは二代城主重守の時代で、三代定宗の時代になって完成しました。この頃、亘理氏は伊達姓を名乗るのを許され、明治維新まで亘理伊達氏が続きました。涌谷城も明治維新まで存続していましたが、新政府によって涌谷県庁が建てられ、石垣と隅櫓を残し取壊されてしまいました。

 現在、涌谷城跡は城山公園と呼ばれ、桜の木々が植えられ桜の名所として知られています。また隅櫓(太鼓堂)の隣には天守閣を模した涌谷町立史料館(実際の涌谷城は平山城)が建てられており、涌谷伊達氏の寛文資料や長根貝塚・追戸横穴古墳群からの出土品などが展示されています。


隅櫓(太鼓堂) 城山公園 城山公園内の歌碑
隅櫓(太鼓堂)
天保4年(1833)の再建といわれ、屋根には伊達一門の象徴の鯱(しゃちほこ)があげられています。石垣とともに藩政時代を偲ばせる貴重な遺構となっています。(町指定文化財)
城山公園
涌谷城跡は城山公園とも呼ばれ、城跡は公園として整備されています。桜の名所としても知られ、例年4月下旬にはさくら祭りも行われます。また涌谷神社祭りも行われます。
公園内の風景
公園内には数々の歌碑をみることができます。一つ一つに歴史や作者の思いを読取ることができます。これらの歌碑を読みながらの散策も、城山公園の楽しみの1つとなっています。


町立史料館 データ

料 金    大人 210円 高校生 150円 小中学生 100円
所在地   宮城県遠田郡涌谷町涌谷町字下町3番地2
連絡先   0229-42-3327
開館時間 4月〜11月 9:00〜16:00
休館日   毎週水曜日は休館日となります。また水曜日が祝祭日に あたる場合は
       その翌日が休館日、12月〜3月は長期休館となっています。
涌谷町立史料館


涌谷神社

涌谷神社は本丸跡に涌谷伊達氏(亘理氏)四代城主である伊達宗重(安芸)の徳を追慕し明治7年にその霊を奉祀したことにはじまっています。

寛文事件(伊達騒動)の中心人物として知られる伊達安芸(宗重)は悪政をしいた四代藩主の後見人、伊達兵部を命がけで諌め、仙台藩を救い世に知られた人物です。(寛文事件については登米市東陽寺を参照してください)

涌谷神社データ

所在地 宮城県遠田郡涌谷町涌谷字下町7
祭  神 赤心猛雄命(伊達安芸宗重公)
配  祀 応神天皇
例  祭 4月27日



伊達安芸宗重の像 涌谷城跡からの風景 涌谷城跡(城山公園) データ


住 所:  宮城県遠田郡涌谷町字城山

駐車場   有り(無料)

交通機関 : JR涌谷駅より北へ徒歩15分車で3分

主な施設 町立史料館・涌谷神社

城跡の主な遺構 石垣・隅櫓・空掘・平場
伊達安芸宗重の像 涌谷城からの景色、江合川の先に涌谷の町が広がります。


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