ここの観音堂は国分寺と薬師堂の中間にあり、朱塗りの堂宇は札所で唯一のものである。伊達六代藩主宗村が母の長松院の
意志を受け継ぎ二間四方の堂をつくり、ここに准胝観音を安置した。現在、この観音は宝物館にうつされている。
准胝観音は延命・治病・除災をいのることでしられている。
(仙台の三十三観音より)
准胝観音堂は宝形造で屋根は瓦葺、正面扉は上半格子、下半桟唐戸となっており、上部には「准胝堂」と大書した扁額があり
東向きに建っている。堂内の家形厨子の中の仏石碑は安山岩の自然岩で、石台の上に安置され、床下から床上に抜けて
建っている。この碑は長松院が、焼失した国分寺十八伽藍の地に、十八の神仏名を石に刻ませ樹立させたものの一基である。
(若林の散歩手帖より)
|